2016.10.22

騎馬像の所在地についての考察

 

 

騎馬像の所在数

ベスト8

 

1 東京都 11騎

2 兵庫県 8騎

3 愛知県 7騎

4 長野県 6騎

4 滋賀県 6騎

6 岐阜県 5騎

6 富山県 5騎

6 山口県 5騎


東京都が所在数で群を抜いています。皇居前の楠公像に代表される明治期に製作された騎馬像も多く、みごたえがあります。明治の元勲や鎌倉武士の像が目立ちます。

 

2位は兵庫県です。源平合戦の舞台となった地で、ゆかりの武者像が多いです。別所長治像が地味に2体あるのも効いてますね。

 

3位の愛知県は信長、秀吉、家康を始めとして多くの戦国武将たちの出生地があり、騎馬像の数にもうなずけます。

 

こうして見ると、歴史の舞台の移り変わりが垣間見えます。平氏が栄えた近畿地方から、坂東武士たちの関東へ中心が移り、戦国風雲は尾張三河を中心に時代は大きく転回し、明治維新を経て近代日本が東京に築かれた。それぞれの時代を代表する騎馬像たちの所在数が奇しくもベスト3に入った、とも見えます。

 

対して、騎馬像の所在が確認できていない県は岩手、秋田、群馬、京都、鳥取、佐賀、宮崎、沖縄の8県です。これらの県では馬上姿の偉人が歴史上に現れなかった、ということでしょうか。「偉人の俤」によると岩手県には戦前、南部利祥騎兵中尉の像が、佐賀県には鍋島直茂の像が存在していたようです。いつか再建されるかもしれませんね。


(2017.3.8 追記)

京都には明智光秀、沖縄には尚古王の騎馬像が確認されました。